労働時間7(変形労働時間制その2)

おはようございます。

さて、今日から数回にわたり、1ヵ月単位の変形労働時間制について見ていきたいと思います。

1ヵ月単位の変形労働時間制とは、期間を1ヵ月以内とし、一定期間を平均して週40時間の法定労働時間以内であれば、1日あるいは1週間の法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。

つまり、法定労働時間を超えた時間でも所定労働時間とすることができ、時間外労働にはならないわけです。
 
例えば、所定労働時間が7時間で、隔週で週休2日制とする場合、1週間の労働時間は42時間(7時間×6日)と35時間(7時間×5日)を交互に繰り返すことになります。 

42時間の週については、1週間の法定労働時間(40時間)を超えてしまうため、変形労働時間制を採用する必要があります。 

導入要件は以下のとおりです。

就業規則に、(1)1ヵ月以内の一定の期間(変形期間)、(2)変形期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えないこと、(3)変形期間の起算日、(4)変形期間の各日および各週の労働時間等の所定事項を定めて労働基準監督署に届け出ることが必要です。

ポイントは、(4)です。

通達によれば、就業規則において、各日の労働時間の長さだけではなく、始業及び終業の時刻も定める必要があるとされていますので、注意してください。

労働時間に関する考え方は、裁判例をよく知っておかないとあとでえらいことになります。事前に必ず顧問弁護士に相談することをおすすめいたします。