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今日は、営業会議に出席しない等を理由に組合員をけん責の懲戒処分としたことが不当労働行為に当たらないとされた事案を見てみましょう。
パナソニック事件(大阪府労委令和2年1月7日・労判1240号98頁)
【事案の概要】
本件は、営業会議に出席しない等を理由に組合員をけん責の懲戒処分としたことが不当労働行為に当たるかが争われた事案である。
【労働委員会の判断】
不当労働行為にはあたらない
【命令のポイント】
1 会社が組合員について、組織責任者、経営幹部、人事責任者等による口頭・書面による注意指導や厳重注意を繰り返し行ったにもかかわらず、指示に応じず業務怠慢で誠実に業務を遂行していないという見解に至ったことは不合理であるとはいえず、組織責任者、経営幹部、人事担当者に対して誹謗・中傷する不適切言動があったという見解に至ったことについても、やむを得ないことであったと解されることから、会社が、本件処分理由書に記載した組合員の行為について、職場規律を乱す行為であるという判断を行ったことは不合理であるとはいえない。
組合員という立場に着目せず、処分理由の客観的合理性が認められる場合には、不当労働行為には該当しません。
日頃から顧問弁護士に相談する体制を整え、無用なトラブルを回避することが肝要です。