おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。
今日は、組合員に対する部長及び社長の面談における発言が不当労働行為にあたるとされた事案を見ていきましょう。
ビジネスパートナーほか1社事件(東京都労委令和2年1月21日・労判1247号96頁)
【事案の概要】
本件は、組合員に対する部長及び社長の面談における発言が不当労働行為にあたるかが争われた事案である。
【労働委員会の判断】
不当労働行為にあたる
【命令のポイント】
1 Y社らは、面談時のB3部長の発言について、職位を離れ、友人として個人的に話をしており、支配介入の意思はなく、組合の運営や活動等に影響を与える可能性も存しないと主張する。
しかし、B3部長はY1会社の部長職でB1社長を補佐する立場にあるところ、A2に、B1社長への謝罪と損害賠償請求訴訟の和解の必要性を説き、「ユニオンを立てた時点で、もうこいつは、というふうに思われてるのよ、あなたは。あなたが上の経営者だったらどう思う。」、「それを、例えば、感情が高ぶってね、あいつは、みたいに思われているところに、それに輪を掛けたのが、その、第三者を入れたということだと思うよ、その、しかも、第三者も悪いと思うよ、私は、性質が。企業にとって。」といった発言をしている。
これらの発言は、組合加入や組合を介した交渉がA2に悪影響を及ぼすことを示唆し、同人に対し、暗に組合からの脱退を迫るもので、これが、同人をY1会社の会議室に呼び出した上で行われていることをも踏まえれば、職位を離れた個人的な話であったとは認め難く、Y1会社による組合の弱体化を図る支配介入行為に当たるというべきである。
思うのは自由です。
ただ、それを口に出したら問題になってしまうことがあります。
気を付けましょう。
労働組合との対応については、日頃から顧問弁護士に相談しながら進めることが肝要です。