本の紹介497 引き算する勇気(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
引き算する勇気 ―会社を強くする逆転発想

帯には、「シンプルは、パワフル!」と書かれています。

いろんなものやサービスを「足す」のではなく「引く」ことが求められているという内容です。

他とのわかりやすい差別化は、足すことではなく、引くことによってこそ行えるものです。

あとは、それをやる「勇気」があるか、だけですね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『みんなの声に応えよう』とすると、次々と『足し算』が進み、商品が増殖していく。その結果、品ぞろえには特徴がなくなり、在庫も膨らんでいく。顧客はどの商品を選んでいいのか分からなくなる。足し算によって、顧客の要望に応えてきたつもりが、逆に、顧客が離れてしまうという現象がおこる。すべての人々に好かれる企業は存在しない。すべての人を対象にしようとすると、誰からも受け入れられなくなる。『軸のない』顧客第一主義は危険だ。」(55頁)

看板に「そば」と書かれているお店と「そば・うどん・らーめん」と書かれているお店、どっちのお店に入りたいですか?

足せば足すほど特徴がなくなっていきます。

多くの場合、足すことは引くことよりも楽なのです。

引くというのは、とても勇気がいることです。

やろうと思ったらできるけれど、あえてやらないという判断ができるか。

自分が戦う場所を徒に広げすぎないということです。

勝てる場所で戦うということなのです。

一人で多くのことをやれるほど人生は長くありません。

すべてが中途半端に終わるくらいなら、狭くてもそこで1番を目指した方がいいです。