おはようございます。
帯には「安易な『選択と集中』は会社をつぶす!」と書かれています。
この本にも書かれていますが、従来、フォロワーが取るべき戦略は、競合他社との差別化を図るために「選択と集中」を徹底的に行うことと説かれてきました。
しかし、このような従来のセオリーに疑問を投げかける内容となっています。
多くの企業を例にあげて説明をしているため、とてもわかりやすいです。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「IT化が進めば進むほど、『ハイタッチ』の重要性は増すばかりです。たしかに、物理的に生活をするだけならば、ネットだけでだいたい事足りる世界ができました。・・・ランチェスター戦略のように、『弱者の戦略』の1つのセオリーは『接近戦』です。なるべくお客様と近い距離で戦うと、強者に負けない戦いができるのです。お客様と近い距離に密着できれば、ニーズをつかむ確度は高まります。お客様と濃密なコミュニケーションをとることが、最大のリスクヘッジになるはずです。つまり、ハイタッチ戦略は、中堅中小企業にこそ有効なものといえるでしょう。」(92~93頁)
会社の規模が大きくなるにつれて、また、顧客の数が増えるにつれて、顧客との距離が遠ざかってしまいがちです。
大企業にはできず、中小企業にできること。
それは、顧客一人一人との距離を近くに保つことです。
距離が近いとは、どういうことなのか。
私が思うに、「融通を利かせる」ことなのではないでしょうか。
予め決められた対応だけでなく、顧客の個性や性格に合わせて臨機応変に対応する。
大手量販店にできず、町の電気屋さんにできること。
総合病院にできず、町のお医者さんにできること。
大手チェーンの居酒屋さんにできず、町の小さな料理屋さんにできること。
そんなことを考えてみると、小さなお店や会社だからこそできることって、いろいろありますよね。
欠点も見方によっては利点に変わります。