Daily Archives: 2012年12月14日

本の紹介154 心を動かす「伝え方」 また会いたくなる「話し方」(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。

心を動かす「伝え方」 また会いたくなる「話し方」 (講談社プラスアルファ文庫)
心を動かす「伝え方」 また会いたくなる「話し方」 (講談社プラスアルファ文庫)

フリーアナウンサーの梶原さんの本です。

話をする際の注意点が書かれています。

とても参考になる、いい本です。 おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

言いたいことを全部言おうとしたり、正確さにこだわりすぎたり、妙な言い回しをしたりする人の話はわかりづらいもの。相手を混乱させるだけでなく、不愉快な思いをさせることもあります。
『真面目でいい人なんだろうけど、話がわかりにくくて』という評価を受ける人は、本当はいい人でなく、気の利かない人ではないでしょうか。人は、他人の話を辛抱強く聞いてはくれないもの、と知っておくことが大事です。
」(28~29頁)

これは、よく事務所のスタッフに話をすることです。

相手に説明をする際は、できるだけ端的に説明をすることを心がけるべきです。

すべてのことを一度にわかってもらおうとすると、情報を盛り込みすぎるため、結局、何が言いたいのかよくわからなくなるのです。

なんでもそうですが、コツがあるのです。

ポイントは、聞き手に「予測可能性」を与えることに尽きます。

聞き手は、常に「結局のところ、この人は、何を伝えようとしているのだろう」ということを意識しながら聞いています。

話し手が、自分が話したいことのすべてを一気に話そうとすると当然、前提や背景事情から話すため、核心部分に至るまでにかなりの時間を要することになります。

その間、聞き手は、ずっと「・・・う~ん、かれこれ聞いているけれど、まだ何がいいたいのかよくわからないな・・・」という感じになります。

この状態が長く続くと、聞き手は、とても疲れ、ストレスがたまってきます。

これを回避するために、話し手は、まず最初に何を伝えたいのかを端的に示すのです。

これにより、聞き手は、「なるほど、結論部分はわかったぞ。では、その理由を聞いてみよう」となり、予めどのような話がされるのか予測でき、ストレスが相当軽減されることになります。

梶原さんの「『真面目でいい人なんだろうけど、話がわかりにくくて』という評価を受ける人は、本当はいい人でなく、気の利かない人ではないでしょうか。」という表現は、辛辣ですが、間違ってはいないような気がします。

話し手は、聞いてくれる相手のことを思い、できるだけストレスを感じさせない工夫をする必要があります。

すべては訓練です。