おはようございます。
さて、今日は本の紹介です。
少し前の本ですが、とてもいい本です。
京大大学院の火山学の教授が書いた本です。
火山とは全く関係のない「仕事術」の本ですが、薄っぺらい仕事術とは一線を画す内容となっています。
おすすめです。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「世の中の仕事の8割は、すでに存在する良質な内容を組みなおして、新しいレポートを作成することで通用する。たいていの新知見は、先人の蓄積の上に成り立っている。」(168頁)
「最初からオリジナルな仕事をめざすのは危険でさえある。むしろコピーペーストに徹して、クリエイティブな作業を倦むことなく積み重ねることに集中したほうがよいのだ。部分部分で自分なりの新しいまとめを提示できるようになれば、それで十分である。・・・クリエイティブな仕事とは、極端なことをいえば、引用文献の多さに比例するといってもよいかもしれない。」(173~174頁)
これは、常に頭の中に入れておくべきことです。
仕事をする上でも、同じことが言えるのではないでしょうか。
私も、事務所のスタッフに対して、同じようなことをよく言います。
まず、「何を模倣するか」という点です。
模倣の対象が適切かどうかという観点です。
これがおかしいと、どれだけ忠実に模倣しても、結果としては、よくわからないことになってしまいます。
次に、「どのように模倣するか」という点です。
模倣の正確さの問題です。
中途半端に模倣すると、結果も中途半端になってしまいます。
「クリエイティブな仕事とは、極端なことをいえば、引用文献の多さに比例する」という切り口は、おもしろいですね。
確かに組み合わせの数が多ければ多いほど、クリエイティブに見えますよね。
質の問題を量の問題として捉えるという発想の転換ができるかどうかが鍵だと思います。