おはようございます。
さて、今日は本の紹介です。
中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚
この本も、前回同様、5年程前の本です。
前回の本と同じようなタッチで書かれています。
とても読みやすいです。
この本は、今から400年程前に、中国の学者によって書かれたもので、日本には、江戸時代末期に伝わったそうです。
ちなみに、この本の題名「菜根譚」とは、「人よく菜根を咬みえば、すなわち百事なすべし」(堅い菜根をかみしめるように、苦しい境遇に耐えることができれば、人は多くのことを成し遂げることができる)という言葉に由来しているそうです。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「質素で無欲な人は、派手で欲の強い人から疎まれるものであり、慎み深く厳しい人は、勝手気ままでだらしのない人からは嫌われるものである。
嫌がられるからといって、人の上に立つ人間は自分の信念を曲げてはいけないが、その信念を無理に人に押しつけてもいけないのである。」(105頁)
「人の上に立つ人間は・・・その信念を無理に人に押しつけてもいけない」という部分がいいですね。
意識しないと、他人に、自分の信念を押しつけがちですよね。
人それぞれ信念が違いわけですから、「人の上に立つ人間」は、気をつけなければいけません。
また、そもそも信念などというものは、人から強要されて持つものではありません。
部下や従業員にも、自分と同じ信念を持ってほしいと願う方もいると思います。
でも、強要しても仕方がありませんよね。
もし、上司が部下や従業員に、信念を共有してほしいと思うのであれば、それは、言葉ではなく、態度で示すべきだと思います。
共感できる信念であれば、自然と共有されていくのではないでしょうか。
むしろ、信念が異なる部下を認める寛容さが必要なのだと思います。