おはようございます。
さて、今日も昨日に引き続き本の紹介です。
最強の「ビジネス理論」集中講義 ドラッカー、ポーター、コトラーから、「ブルー・オーシャン」「イノベーション」まで
題名のとおり、有名どころのビジネス理論をコンパクトにまとめて説明している本です。
日本の例が多く取り上げられている点がいいです。
最初の1冊としても、いいと思います。
これまでにドラッカーさんやポーターさんの本を読んだことがある人でも、新しい発見はありませんが、参考になる点はあります。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「多くの企業は、いったん顧客とはこういうものだと決めつけてしまうと、なかなかその価値観を変更することがむずかしくなります。このような場合、イノベーションの芽を摘みかねないので注意が必要です。
たとえば、調味料というのはおかずの味を引き立てるものという価値観を企業側がもっているかもしれません。このような価値観に捉われていては、いつまでも調味料はそのカテゴリーから飛び出してイノベーションを起こすことはできないでしょう。」(171頁)
「食べるラー油」ですね。
そうきたか!と感心したのを覚えています。
なかなか固定観念のスイッチをオフにするのは難しいですよね。
この商品・サービスは、当然、こうあるべきだ、という「常識」を無視しなければいけません。
ラー油は、ぎょうざをタレに少しだけ入れるものだ、という「常識」(?)を無視することがスタートです。
弁護士業界でいうとどういうことになるでしょうかね・・・。
たとえば、「顧問契約では、相談事があろうとなかろうと、毎月、一定の顧問料が発生する」ということ。
たぶん、これって業界の「常識」ですよね。
これをいったん無視します(無視すると多くの法律事務所は相当困りますが(笑))。
そして、ひとひねりしてみます。
たとえば、自動車保険と同じように、相談事があまりない会社の場合、徐々に顧問料が減っていく、とか、
自動車保険の弁護士特約のように、ある保険に顧問弁護士特約をつけてみる、とか、
社長の誕生日の月だけ、顧問料を無料になる、とか、
顧問契約の内容を、法律相談だけでなく、考えられるあらゆる相談(税務、保険、医療等)にも応じられるようにする、とか、
顧問料を、訴訟費用に充当できるようにする、とか・・・
なんだかんだ出てきます。
これからの時代、ますますサービス内容は進化し、多様化していくのは間違いありません。
世の中にあるすべての仕事はサービス業ですよね。
サービス業に携わる人(=働いているすべての人)は、日頃から、「今のサービスをどのようにしたら、もっといいサービスになるのかな」と考えるくせをつけるべきだと思います。
ただ単にやるべきことをやることだけが仕事ではないと思います。
「もっといいサービスってないかな」と考えることこそが、仕事の楽しみにつな