おはようございます。
さて、今日は本の紹介です。
模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―
「偉大なる会社はマネから生まれる」そうです。
いいところはどんどん見習うという総論は、いたるところで言われていることですね。
また、結局は、「実行力」、「修正力」で差がつくということも、その通りです。
どんだけ「マネはいいことだ!」と思っていても、それをうまく実行しなければ単なる二番煎じで終わるわけです。
この本は、これまで言われてきたことをもう一度まとめてみました、というような内容です。
目新しさというのは特に感じませんでしたが、再確認にはいい本です。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「模倣というのは、忠実に再現しようとすると、実は、とても大変なことなのかもしれない。きわめて高い能力が必要とされるからだ。たとえば、製品にしても仕組みにしても、外から解析するといっても試行錯誤が必要とされる。100のノウハウを模倣しようと試行錯誤を重ねていくうちに、200ぐらいの能力が蓄積されるようになることもあるだろう。こうして能力を高めることができれば、次のステップでオリジナリティを発揮することができる。」(112頁)
この感覚、マネが得意な方は、共感できるのではないでしょうか。
人のマネをする場合、それをそのままやってもほとんどの場合、うまくいきません。
必ず微調整、カスタマイズが必要になるのです。
そこをすっ飛ばして、そのままマネを繰り返すと、最終的に、ちぐはぐな「オリジナリティ」が誕生します(笑)
それはそれで立派なオリジナルなんですけどね。
ポイントは、微調整、カスタマイズです。
ここは、残念ながら、どれだけビジネス本、自己啓発本を読んでも、答えは書いてありません。
本に書いてあるのは、総論部分と他の成功事例における各論部分だけです。
「じゃあ、あなたの場合はどうしたらよいか?」という各論部分は、自分で考えるしかないのです。
微調整、カスタマイズの方法も、試行錯誤の中で、徐々に身についてくるのだと思います。
ヒントとなるのは、「自分の長所、強みがわかっているか?」という点です。
ここがそれぞれ違うから、そのまま人のマネをしてもうまくいかないのです。
相手のことはよくわかっても、自分のことはよくわからない。
だからこそ、人のマネをオリジナリティまで持って行くことはとても難しいのです。
人のマネをする前に、自分の長所や強み、他の人に負けないところを明確にすることが大切なのではないでしょうか。