おはようございます。
さて、今日は本の紹介です。
カテゴリー・イノベーション―ブランド・レレバンスで戦わずして勝つ
コトラーさんの言うところの「ラテラル・マーケティング」に近い発想です。
本の帯にはこう書いてあります。
「イノベーションで、既存カテゴリーの魅力をなくす新カテゴリーを創出し、それを代表するブランドになる。競争の激しい市場で、競争をせずに事業を成長させる唯一無二の新戦略論。」
読んでみての感想ですが、「唯一無二の新戦略論」という程のことではありません。
要するに、題名にもなっているとおり、カテゴリーを再定義し、その上で、競合他社に対する参入障壁をつくるという戦略です。
問題は、いかにして、競合他社に対する参入障壁を構築するか、です。
答えは、この本に書いてあります。
いつも書いていますが、知識を持っていても、それを具体化する応用力と実行力がないと、結局、何も変わりません。
単なる物知りおじさんです。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「ブランドが将来的にもレレバンスを維持するためには、新しいカテゴリーあるいはサブカテゴリーと結び付く必要がある。そのカテゴリーの名前が出たときに、そのブランドが思い浮かぶようにするのだ。そのようなつながりやレレバンスが確立できていないと、ブランドはその新しいカテゴリーあるいはサブカテゴリーの定義に影響を与え、管理することはできない。顧客が購入を検討するときに、そのブランドが考慮される選択肢のなかで圧倒的に強い立場になるような強い結び付きは、競合企業にとって手ごわい障壁となる。」(292頁)
「そのカテゴリーの名前が出たときに、そのブランドが思い浮かぶようにする」というところがミソですね。
弁護士業界で考えてみましょう。
取扱分野でカテゴリーを捉えると、「交通事故といえば」「離婚といえば」「相続といえば」というカテゴリーで、一番初めに思い浮かぶ事務所をつくるということです。
これはとてもわかりやすいです。
取扱分野以外にもカテゴリーを捉えることができます。
例えば、「無料法律相談をやっている法律事務所といえば」「ワンストップで解決してくれる法律事務所とは」「価格が他とは比較にならない程安い法律事務所とは」などが考えられます。
このようなカテゴリーの中で、ご相談者が真っ先に思い浮かぶようにならなければいけません。
問題はここからです。
どのようにして、ブランドをつくり、継続的に維持していくか、です。
ここが大きなポイントであり、アイデアの出しどころですね。
ここでは、私の考えは書きません。
うちの事務所で実際にやっていきますので、それをご覧ください。
毎日、アイデアがあふれてきます。
事務所スタッフのみなさん、僕の思いつきに付き合ってくれて、本当にありがとう。