Monthly Archives: 1月 2012

本の紹介29 ドラッカー 時代を超える言葉(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。  

さて、今日も、引き続き、本の紹介です。
ドラッカー 時代を超える言葉―洞察力を鍛える160の英知
ドラッカー 時代を超える言葉―洞察力を鍛える160の英知

究極のドラッカー」、「ドラッカーが教える営業プロフェッショナルの条件」に次いで3冊目のドラッカー本。

いろんな方がドラッカーに関する本を書いていますが、個人的には、今回の本が今のところ、一番わかりやすいです。

ドラッカーさんが書いたたくさんの本の中のいいとこどりみたいな本で、初心者が読んでも、とても参考になります。

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

大きいことがよいのは、規模が大きくなければ仕事ができない場合に限られる。組織にとって最適の規模とは、組織の機能や仕事に必要な情報を最も有効に扱うことのできる規模である。
多くの企業が自らにとって適切な規模を知らない。規模にふさわしい戦略や構造についてはさらに知らない。
」(178頁)

法律事務所でも多く見られる現象です。

弁護士やスタッフの数が多いが、スケールメリットを活かせていないという状況です。

むしろ、事務所の方針等に関する意思決定を民主的に行うのが普通ですので、人数が多い分、決定までにやたらと時間がかかるという状況に陥りやすいのです。

例えば、月に1回の会議で議題を出しても、その場では結論が出ず、翌月まわしとなってしまう、という経験、ありませんか?

この点、弁護士1人の場合、結論を出すのが楽です。

自分がこうだと決めれば、それで終わりだからです。 

経営はスピードが命です。 早ければ早いほうがいいと思っています。

じっくり考えたからといって、失敗するときは失敗するのです。

だったら、早く決断し、早く実行したほうがいいわけです。 

また、これとは逆に、人件費を抑えようと、自分ひとりもしくは身内と2人で仕事をするというのも、とても大変です。

あらゆることを自分でやらなければならず、時間ばかりかかってしまうという状況です。

人にやってもらえることは人にやってもらう、というのは、士業や経営者として当然のことだと思っています。

自分でやった方が早い場合であっても、長期的な観点からすれば、スタッフにやってもらう方がよほど効率的です。

私の事務所は、今年の2月から、弁護士1名、スタッフ4名体制となります。

この体制ですと、人が少なすぎるということはありません。

スタッフを5名にするときが来るかもしれませんが、それはもう少しこの体制で様子を見てからにします。

どの程度が組織として「最適な規模」であるかは、まだよくわかりません。

少なくとも、「人が無駄に多い」という状況だけは避けたいと思います。

本の紹介28 自衛隊の仕事術(企業法務・顧問弁護士@静岡)

こんにちは。

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

写真 11-12-31 13 18 34←昨日、母と一緒に、法多山に行ってきました

毎年の恒例行事です。

母が元気なうちは、一緒に行こうと思います。

いつまでも元気でいてください。

さて、今日は、本の紹介をします。
自衛隊の仕事術
自衛隊の仕事術

おもしろそうだったので読んでみました。

会社の経営にもあてはまる内容が多く、参考になります。

思っていたよりもいい本でした。

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『自軍敗れたり』とは敵の優勢に屈するばかりではなく、自己崩壊によることが多い。・・・敵は目の前の敵ではなく、くじけそうになる自分の中の自分と言える。
誰にでもつらいことや手を抜きたくなることが訪れる。また失敗もする。負けなしの人生などあるわけがない。誰もが勝ちと負け、成功と失敗を繰り返して生きている。「なにくそ!」とつらい局面や失敗から立ち上がるそのプロセスの中で、はじめて人は成長できる。何度も壁にぶち当たり、転び、立ち上がった分だけ、伸びていく。踏んだ修羅場の数だけ人は伸びていく。昨日の自分に満足していては勝ちにつながらない。なぜなら敵も同じように努力しているからだ。
」(166~167頁)

裁判や交渉もまったく同じことがいえます。

「もう駄目かもしれない」と思ったところから、どれだけ踏ん張れるか。

「踏んだ修羅場の数だけ人は伸びていく」とはその通りだと思います。

楽な仕事ばかりを何年やっていても、たいした成長は望めません。

誰もが嫌がるような仕事、誰が見ても大変な仕事にどれだけ取り組むかだと思います。

どんな相手に対しても、どんな場面でも、常に「タフ・ネゴシエーター」になれるよう、修行を積んでいきたいと思います。