こんにちは。
さて、今日は、本の紹介です。
トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか
この本は、題名通りの内容です。
さまざまな例を取り上げて、説明しています。
要するに「中途半端はダメよ。どちらかにしなさい。」ということです。
上質か、手軽か、どちらかに決めたら、とことん決めた方向で攻めなさいという話です。
とにかく読んでいておもしろいです。
おすすめです。
この本で、「いいね!」と思ったのはこちら。
「上質さと手軽さ、どちらも秀逸ではない商品やサービスは、『不毛地帯』に追いやられかねない。消費者にどっちつかずの経験しか提供できないのだ。」(26頁)
「多くの企業の期待とは裏腹に、上質さと手軽さの両面で卓越するのは不可能なようだ。この双方を満たす状況には心くすぐるものがあり、『そこにたどり着ける、そうすれば素晴らしい繁栄を謳歌できるだろう』と期待をかける企業もある。だが、現実には、二兎を追う企業や商品は幻影を見ているにすぎず、経営資源や時間をムダにした挙げ句に迷走するだろう。」(27頁)
筆者が言っていることは、それほど難しいことではありません。
しかし、筆者が言う「トレードオフ」を確実に実行することができていない会社、あるいは途中からできなくなってしまう会社がとても多いのです。
「上質さ」と「手軽さ」の両方の市場を攻めたくなってしまうのです。
会社のカラーや理念と整合性が保てないサービスや行動を採用してしまうと、顧客は、わけがわからなくなってしまいます。
あらゆる層の顧客をターゲットとしたい衝動にかられるのはよくわかります。
しかし、この衝動に従ってしまうと、結局、すべてが中途半端に終わってしまいます。
「増やしていく」よりも「捨てる」ことの方がよほど難しいのです。
「捨てる」には勇気が必要ですから。
さて、弁護士業界でこの「トレードオフ」の考え方を取り入れるためには、どこに着目し、どのような具体策を展開していけばいいでしょうか。
私の事務所では、今月末から、早速、具体的なサービスを開始します。
御期待ください。