おはようございます。
さて、今日は、本の紹介です。 将棋の羽生さんの本です。
40歳からの適応力 (扶桑社新書)
まだ33歳ですが、羽生さんのことはなんか好きなので買いました
「いいね!」と思った文書はこれ。
「実は10代のときの私の将棋は、とても投了が遅かったのです。今の目で見ると呆れるくらい絶望的な局面を指し続けていました。そして、あるとき、駄目なときはやはり駄目で、そのときには素直に負けを認めて次に向かっていったほうがよいのではないかと思うようになりました。
それから、少し意識的に投了を早めるようにしたのですが、これにはある種の爽快感があるのです。例えば、赤字ばかり出していた事業から撤退をして、マイナスは出してしまったが、それ以上、傷を深めることはなくなったような安堵感のようなものでしょうか。
早めに投了をすると切り替えもスムーズにいくので、次の対局にもスッキリとした状態で臨むことができます。
しかし、あるとき、毎回、早めに投了をしているのでは一局を理解するには不十分で、美学の名を借りた現実逃避なのではないかと思うようになりました。」(85~86頁)
こういう素直な文章、だいすきです。
裁判でも、「勝ち筋」「負け筋」があります。
「負け筋」だからといって、簡単に負けるのは、クールでも何でもありません。
「勝ち筋」の事件なんて、誰がやっても勝てます。 勝っても、経験値はまったくあがりません。
いかに困難な事件を多く扱い、もがき苦しむかだと思っています。
そう簡単にはあきらめたくありません。