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【会社清算⑳】特別清算開始命令の効力は?

特別清算開始命令の効力について教えて下さい。

1 特別清算開始の申立てがあり、特別清算開始原因(①清算の遂行に著しい支障を来すべき事情、又は、②債務超過の疑いがあること)が認められ、かつ、会社法514条各号に定める開始障害事由(①費用の予納がないとき、②清算を結了する見込みがないことが明らかであるとき、③特別清算によることが債権者の一般の利益に反することが明らかであるとき、④不当な目的で申立てがされたときその他申立てが誠実にされたものでないとき)がないと認められるときは、特別清算開始命令がされます。
2 特別清算開始命令があると、全ての会社に対する債権(協定債権。一般の先取特権その他一般の優先権がある債権、特別清算の手続のために清算株式会社に対して生じた債権及び特別清算の手続に関する清算株式会社に対する費用請求権を除く。)は、これに基づく強制執行等を行うことができなくなり、原則として債権額の割合に応じて弁済を受けることになります
また、協定債権の時効は停止し、協定債権の相殺について会社法517条所定の制限を受けることになります。
3 特別清算開始命令があると、破産申立てができなくなり、既に申し立てられている破産手続(破産手続開始決定がされていないものに限る。)については中止され、開始決定が確定すると効力を失います。
なお、特別清算が開始していても、民事再生手続、会社更生手続の申立ては可能であり、逆に、これらの手続の開始決定がなされた場合には、特別清算開始の申立てができず、既になされていた特別清算の手続は中止されます。
また、特別清算開始命令があると、既に申し立てられていた清算株式会社の財産に対する強制執行、仮差押え若しくは仮処分又は財産開示手続は中止され、開始命令が確定すると効力を失います